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デスクに置かれたノートパソコン

コラム

はじめまして。当カウンセリングルームには、臨床心理士・公認心理師の資格を持つスタッフ6名が在籍し、それぞれの専門性と経験を活かして、日々、多様なご相談に向き合っています。このたび、新たな試みとして「スタッフコラム」を月に一度お届けすることになりました。毎月交代で、こころにまつわるテーマを、やさしい言葉で綴っていきたいと思っています。

春、深呼吸をひとつ

4月。春の空気とともに、新しい生活がはじまる季節です。新社会人として働き始めた方、部署が変わった方、新しいクラスや学校に通いはじめた学生さん、子どもが進学した保護者の方、そしてご家族の介護が始まったという方もいらっしゃるかもしれません。

 

こうした変化の中では、「ちゃんとやらなきゃ」「しっかりしなきゃ」と、知らず知らずのうちにこころにも体にも力が入りがちです。そしてうまくできなかったことに目がいってしまい、自分を責めてしまう方も少なくありません。

 

心の専門家として多くの方とお話をしてきた中で、いつもお伝えしているのは、「不安になったり、疲れたりするのは、ごく自然な反応です」ということです。変化の時期は、誰でも揺らぎます。その揺らぎは、適応しようと頑張っている証拠なのです。

 

そんなときにおすすめしたいのが、「できなかったことより、できたことに目を向ける」という視点です。

 

たとえば…

  • 朝、いつもより5分だけ早く起きられた

  • 忙しい朝でもお弁当を作れた

  • 途中で遮らず、子どもの話を最後まで耳を傾けた

  • 親にひとこと、感謝を伝えられた

  • メールの返信が面倒だったけど、ちゃんと送れた

 

どれも小さなことのように見えるかもしれませんが、ひとつひとつに「がんばり」が詰まっています。

 

また、「休むこと」も大切です。毎日を精一杯生きているからこそ、こころにも体にも“休憩時間”が必要です。5分でも、10分でも、自分のための時間を意識してとってみてください。深呼吸をするだけでも、気持ちが少しほぐれるかもしれません。

 

このコラムが、皆さんのこころに少しでもやさしく触れ、日々を乗りきるヒントになれたら嬉しいです。

 

来月は別のスタッフが執筆を担当します。それぞれの個性と想いがつまった文章を、どうぞお楽しみに。

 

(2025年4月、法澤)

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